産業を支える仕事の中でも、似たイメージをもたれやすいのが専門商社とメーカーです。明確な区別がついていない人も少なくありません。しかし、専門商社とメーカーは、メインとなる事業が異なります。事業内容が異なることから、向き不向きがあるため、転職する際はそこが大きなポイントとなるでしょう。ここでは、専門商社とメーカーの違いを解説します。
専門商社とメーカーの最大の違いは「製造」です。メーカーは自社で製品を製造してそれを販売します。一方、専門商社は、自社では製造を行いません。専門商社のメイン事業は、トレーディング(仲介取引)です。様々なメーカーの製品を仕入れ、顧客に販売する役割を担います。専門商社は特定の分野に特化した知識と人脈を活かし、適確な製品を見つけ出し、付加価値をつけて販売する事業です。
つまり、メーカーは「モノづくり」に強みがあり、専門商社は「モノを売ること」に強みがあります。この違いが両者のビジネスモデルや戦略の根本的な違いを生み出しています。
扱う商材や事業内容は企業によって異なります。
上流工程を担当するのは、素材メーカーです。製品の基礎となる原材料を開発・生産します。例えば、鉄鋼、ガラス、紙、化学素材、ゴム、樹脂などです。
中流工程を担当する部品メーカーでは、素材メーカーが生産した原材料を使用して、より具体的な部品を製造します。例えば、自動車部品、電子部品、機械部品などです。
最終的に製品を製造するのが下流工程を担当する組み立てメーカーです。素材や部品を組み立てて最終製品を製造します。
研究開発を通じて新しい技術や製品を生み出すことが、メーカーの大きな魅力です。
専門商社のトレーディング事業は、特定の商品や分野に特化した仲介取引を行うビジネスです。製造業者と顧客の間に立ち、商品の調達、販売、物流を担当します。高度な専門知識と豊富な人脈を活かし、より適切な商品を見つけ出し、付加価値をつけて販売することがサービスの軸です。需要と供給をマッチングすることで、仲介手数料や売値と買値の差額分が収益となります。
専門商社の魅力は、特定分野での深い専門性にあります。業界に精通することで、顧客との強固な信頼関係を構築し、ニーズに合わせたソリューションを提供できます。マッチングが成功したときにやりがいを感じられるでしょう。また、専門分野に特化することで、市場動向の予測や新たなビジネスチャンスを発見できます。さらに、グローバルな取引を通じて、国際的なキャリアを築く機会も豊富です。
専門商社とメーカーの違いについて紹介しました。メーカーが製造をメインとしていることに対して、専門商社はトレーディング事業をメインとしています。メーカーは、新しい技術や製品を生み出すことが仕事です。専門商社は、人脈や業界知識を構築し顧客に直接提案できる仕事です。グローバルな人との関わりに魅力があります。やりがいを感じるところが違いますので、転職する際は自分に合うビジネスモデルの会社を選ぶことが大切です。
下記ページでは専門商社の営業とメーカー営業の具体的な仕事内容の違いについて解説しています。ぜひ参考にしてください。
イシグロ株式会社は、建築物に欠かせない配管を中心に様々な商品を販売する専門商社。専門商社の営業と言うと、かなり知識が必要。未経験からでは無理。そう思うことはありませんか?
イシグロでは、教育制度を充実させ、未経験から入社し活躍する営業がたくさん在籍しています。イシグロの教育で未経験から専門商社営業にチャレンジしてみませんか?